インプラントの歴史 Trivia
みなさんはインプラントがいつから歯科治療として使われるようになったかご存知でしょうか？
実はインプラント治療の歴史は大変古く、その起源はなんと遠く紀元前にまでさかのぼります。
例えばインカ文明のミイラからサファイアの歯根が発見されたりエジプト文明に歯の抜けたところへ象牙や宝石を埋める試みがあったりしたとの報告もあるようです。それらのなかには、埋葬された人物が来世で不自由なく噛めることを願って、死後埋め込まれた儀式のようなものもあったかもしれません。
しかし20世紀になってから発見された西暦700年代のヤマ族の女性の下顎の骨には歯根とすでに一体化した貝殻が埋め込まれていたということが報告されています。どう考えても生前に行われたインプラント治療としか思えません。
これらのことから永久歯が抜けた後、治療法の一つとしてインプラントはかなり以前から選択肢の一つとして存在していたようです。以降、エメラルド、鉄、金、サファイア、コバルト、クロム合金、ステンレス、アルミニウムなどさまざまな素材が試されましたが、結局これといった決め手もなく自然に淘汰されていきました。
現在のようにデンタル・インプラントが一般的な治療法として認められ普及したのはチタンがインプラントとしての特質を持っていることが発見されたからです。この発見により現在のインプラントのほとんどにチタンが使われるようになったのです。
